【報告】2022年8月30日(水)-31日(木)富士山登山活動

(NPO)湘南クリーンエイドフォーラム代表理事の五十嵐です。今回は私の個人的な活動となりますが…実は団体メンバーにも声を掛けましたが誰も乗ってくれませんでした(涙)。8月末に行った富士登山の模様をご報告させて頂きます。

【活動概要】
▢実施日:2022年8月30日(水)-31日(木)
▢活動内容:富士山登山(須走口ルート)
▢活動結果:
▪8/30(水)06:00自宅発→07:30五合目着→休憩・朝食→08:30五合目発→13:30本七合目着→16:30登頂→17:45本七合目着(夕食・宿泊)→19:00就寝
▪8/31(木)04:00起床→05:00御来光→05:30朝食→06:00本七合目発→08:50五合目着→休憩→09:50五合目発→11:30湘南着(日帰り温泉)


【活動内容】
山の天気はコロコロ変わります。
1週間くらい前から天気予報をチェックしていましたがそもそも山の天気は一般の天気予報では判りません。当日の富士山周辺の天気予報は雨のち曇りでしたが、実際には登り口/強い雨→5合目/弱い雨→6合目/晴れ→7合目/曇り時々弱い雨→8合目/曇り時々晴れ→9合目/弱い雨→頂上/曇りという感じでコンディションがコロコロ変わりました。私の口からいうのもなんですが山登りは全天候に備えた準備が大切です。今回は全体的に強風で雨も所々で降りました。それでも客観的に見れば天気に恵まれた方でラッキーだったと思います。

 

 

 

スタートは地獄でした。
昨年同じルートを登ってからこの1年間運動を全くしてこなかったので体力の低下は自分なりに折り込み済みでしたが想像以上にダメダメでした⤵︎ スタート地点の標高は2,000mです。地上より酸素濃度が薄いため、いつも最初の30分くらいは息苦しく感じるのですが、今回はその苦しさがまるで100mダッシュを繰り返しているような感じでした。少し登ったら休憩し、また少し登ったら休憩の繰り返しでした。10年前は多少息苦しくてもグイグイ登っていたのに…失われた10年が恨めしく思われます。日頃の不摂生と今回のチャレンジに対して早々に後悔しました。もちろん、それでも息をゼエゼエさせながらなんとか6合目に辿り着きました。私的にはこの5合目から6合目に向かう工程が今回の登山のなかで一番キツクて地獄でした。

 

 

 

6合目からは底なし沼地獄。
それでも6合目に着く頃には低酸素状態にも慣れてきて息苦しさという点では解放されました。でも今度は運動不足から早々に両足をツッテしまい、6合目からは地獄の2丁目…進めば進むほど足を取られていく底なし沼のような状態が始まりました。段差の大きな石段や大きめの岩を跨いで登る時などが特にヤバくて、足をツッテは伸ばしツッテは伸ばしの繰り返しとなりました。この状態は結局頂上まで続いて、登るスピードが通常の人の1.5倍くらいかかりました。そのような中、救いの神的な存在だったのが7合目あたりで発生した大きな虹でした。この虹は濃くなっては消え、また濃くなることを繰り返し、下から上へどんどん追いかけてくるように移動してきました。私のこれまでの人生で一番大きくて近くで見れた虹です。虹のたもとまでハッキリ見ることが出来ました♪

 

 

 

一歩づつでも進めばゴール出来る。
本7合目の「見晴らし館」という山小屋が今回の宿です。荷物を預けて身軽な状態となりました。本7合目から頂上までは通常2時間半、下山は1時間半かかると山小屋の方に聞いて、自分の足だと登るのに3時間半くらいはかかるとふみました。それでも暗くなる前には戻れると算段して本7合目を出発しました。荷物を軽くしたことでかなり楽になりましたが登山スピードは相変わらず遅く、とうとう10歩ごとに休憩を繰り返す超スローペースになってしまいました。やっとのことで9合目に辿り着いた頃には日暮れの雰囲気が出てきてて焦り始めました。しかし急ぐ気持ちに反して9合目は小雨混じりの濃霧&強風で今回の登山でも一番のバットコンディションでした。登山道も大きな岩に手を掛けてよじ登るよな荒路で、ペースを上げるどころか登頂出来るかどうかギリギリの体力しか残っていませんでした。それでも下を見れば登ってきた軌跡が見てとれ、上を見れば確実にゴールが近づいていることが判りましたので、1歩づつでも前に進めば必ず登頂出来ると信じて登り続けました。その結果、体力・気力ともギリギリの状態でナンとかカンとか登頂出来ました。山頂は風速20mくらいの暴風が吹き荒れ(恐らく体感温度氷点下)、山小屋も全て閉まっていたので登頂の達成感を味わうことなくすぐに下山を余儀なくされましたが、何はともあれ登頂出来て本当に良かったです!!

 

 

 

47年ぶりの星空でした。
登りと下りでは使う筋肉が違うようでヘトヘトになりながらも頂上からの下山は足をツルことなくギリギリ陽のあるうちに本7合目の山小屋に戻れました。山小屋のその日の夕飯はカレーでした。カレー自体はとても美味しいのですがご飯がベチャベチャで(沸点が低いのでしょうがないのでしょう)、固めのご飯が好きな私は普段だったら最悪と思うハズですが持参したワインと一緒に美味しく頂きました。見晴らし館は昨年も利用した山小屋です。コロナ禍下の特別措置なのかもしれませんが一人当たりの就寝スペースが広くて富士山の山小屋としてはとても快適に過ごせるのでススメです。登山の疲れとワインの酔いで午後7時には就寝して、午前2時頃にトイレをかねて山小屋の外に出てみました。その結果、外は吹き飛ばされるくらいの強風でしたが満天の星空を見ることが出来ました。私は小学2年生の時に親に連れられて初めて富士山に登ったのですがその時以来、実に47年ぶりに富士山の星空を見ることが出来ました。全ての星が下界の1等星以上にキラキラ光り輝いていて、そして星の数が多過ぎてもはや星座など判らないThe満天の星空でした♪

最高のご来光でした。
午前5時頃が日の出と聞いていたので4時頃に起き出して出発の準備をしつつ日の出時間を待ちました。4時半過ぎから山小屋の外に出て真っ暗なうちからご来光を待ちました。私的にはお日様が雲から顔を出す前の紫やオレンジ、赤などの鮮やかな光と空の青色が入り混じったひと時がとても好きです。その後にお日様もちゃんと顔を出して今回もご来光をバッチリ拝むことが出来ました♪ ご来光は富士登山のクライマックス的なイベントです。この自然の織りなす厳かで神秘的な瞬間に立ち会いたくて富士山を登るという人も多いと思いますが、私も日本人なら…特に湘南に住んでいる人のように毎日のように富士山を見て生活しいる人は、富士山を見るたびに「あそこに登った!」と思い出させてくれるのでとても良い経験になると思います♪

 

 

 

▼ご来光動画
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid02kqK1y3fLZX6ukxAK3KyQdxpbBAGGVEWkfXTw6BNraRRkMXuxzV91N4y14MAAHuUbl&id=100003530511456

12.5時間のチャレンジを無事に終えました。
山小屋で朝食を頂いてからすぐに下山にとりかかりました。須走口の下山ルートは大砂走りと呼ばれる長い長い砂の坂道がメインです。下山は登りに比べて1/3くらいの所要時間ですが、筋肉痛+足をツラないようにヨチヨチ歩き状態の自分にとっては苦行に変わりありませんでした。それでも登り同様に休み休み下って通常の1.5倍くらいの時間をかけてなんとか下山することが出来きました。今回は2日合わせて計12.5時間のチャレンジとなりましたが無事に終了させることが出来て、充実した時間をくれた富士山に感謝感謝です♪♪

 

 

 

ビーチクリーン駅伝に臨みます。
前2回の登山では山頂付近で荒天となり登頂することが出来ませんでしたので今回は3トライぶりの登頂達成です!!体力不足を痛感させられましたが最終的にはなんとかコンプリート出来て、反省と自信の入り混じった気持ちになりました。だいたいいつも、富士登山後にはなんでも出来るような気持ちになりますが、まずは10月から始まる日本一長いビーチクリーン活動『ビーチクリーン駅伝』にポジティブな気持ちで臨みたいと思います。

▼ビーチクリーン駅伝
https://shonan-cleanaid.org/bcekidengaiyou/

富士登山をおススメします。
この活動報告の最後になりますが皆さまにも富士登山をオススメ致します。アスリートのような強靭な肉体の持ち主は別かもしれませんが、一般的には『人生でこんなに辛く苦しいことはないだろう』という経験をすることが出来ると思います。いわゆる自分の限界にチャレンジする感じですが、一方ではただ坂道を登って降るだけの手軽な活動とも言えます。その価値は人それぞれだと思いますが、まだ登ったことのない方は騙されたと思って一度挑戦してみて下さい!!

それでは来年、機会が合えば一緒にチャレンジしましょう^^/ ここまでご拝読頂き誠に有難うございました♪  (完)