ビーチクリーン駅伝2019活動結果報告

昨年の10月から11月にかけて実施した『ビーチクリーン駅伝2019』の活動結果がまとまりました。拾ったごみの量やどのようにごみが分布していたかなど、この活動結果から効率的な活動のヒントが見えてきます。


ビーチクリーン駅伝2019 活動結果概要
■総移動距離:約150km(13市町)
■実活動距離:56.3km
■実施海岸数:98海岸(対象101海岸)
■実施期間:2019年10/5~11/10(11日間)
■実活動時間:67時間
■延べ参加者:91人
■ごみ回収量(30ℓ袋換算):1,118袋(可燃/928袋、不燃/190袋)
■ペットボトル:7,049本 ■レジ袋:560枚


活動エリア&実施日 

①10月5日(土) 走水~久里浜
②10月6日(日) 野比~金田
③11月10日(日) 雨崎~城ヶ島
④11月4日(祝) 諸磯~冨浦
⑤10月14日(祝) 佐島~逗子
⑥10月19日(土) 材木座~鵠沼
⑦10月20日(日) 辻堂~袖ヶ浜
⑧10月26日(土) 虹ケ浜~西小磯
⑨10月27日(日) 梅沢~酒匂川
⑩11月2日(土) 山王~江之浦
⑪11月3日(日) 岩~千歳川河口

雨天等で順延になった回は最終回の次に繰り送りして実施しました。


エリア別&ポイント別ごみ回収量

エリア別グラフ

各エリアの移動距離は凡そ12㎞~14㎞です。このグラフからは⑤の三浦半島西岸と⑧⑨➉のいわゆる西湘エリアにごみが集中していたことが判ります。

 

ポイント別グラフ

このグラフは実際に活動した98の海岸ごとのごみ回収量です。エリア内でもごみの量には大変バラツキがあることが判ります。そして、ワースト1位から4位の全てが河川の河口ポイントです。「海ごみの7割は川から」という定説がありますが頷ける結果となりました。

 

下のグラフはワースト10のポイントを抜き出して、全体のなかでの距離とごみ回収量の割合を表したものです。全体のおよそ10%部分に40%のごみが集中していることがわかります。

活動資源(人・物・金)が限られている私たちのようなボランティア活動ではごみが沢山ある海岸で集中的に活動することで効率的に効果を上げられることが伺えます。市民によるボランティア活動は地域(地元)に根差した活動がほとんどですが、それによらない効率的な活動の仕組みを作っていくことが課題として見えてきました。

 

最後に今回のホットスポットの様子をご紹介いたします。

葉山町 森戸海岸


平塚市  酒匂川

 

小田原市 酒匂川

 

私たちの身近な海がとても酷い状況にあることは判って頂けたと思います。ただ、この状況は大型の台風15号と19号が立て続けに通過した影響を色濃く残こす、通過直後だったからで、普段はこれほどの量のごみが漂着することはごく稀です。しかし、日々、海へ沢山のごみが流出し続けていることを考えると、ごみが海岸に沢山打ち上がった状況はごみを沢山拾える「ラッキー」な状況と捉える方が良いのかもしれません。そして、再び私たちの手の届かない海中にごみが戻ってしまう前に回収処理することが大切なのではないでしょうか。

 

海底に溜まっているごみ

 

この活動も今回で3回目となり、回を重ねるごとに私たちの神奈川の海岸に対する知見、そして愛着が深まっています。海洋プラスチックごみ問題はオゾン層破壊、地球温暖化に次ぐ第3の環境問題として今や世界的に注視されていますが、私たちはまず、自分たちの足元の状況をしっかりと把握し、それをベースに世界的な動きとも連動していきたいと考えております。

 

今年もこの活動をさらにパワーアップして開催する予定ですので、是非、一度ご参加ください!