【報告】2023年7月16日(日)第4回あちこちビーチクリーン@富浦海岸

第4回あちこちビーチクリーン開催!

今期から新たにスタートした『あちこちビーチクリーン』は昨年の『ビーチクリーン駅伝』でごみの回収量が多かったポイントをピックアップしてガッツリごみを取りきることとごみの内容を調査することを目的とした2023年度のニュープロジェクトです。

昨年のビーチクリーン駅伝の活動結果を見ると全95海岸のうちワースト5の海岸(全体の約6%のエリア)にエリア全体の35%のごみが集中していました。そのことからごみの多い海岸で集中的に活動する事で、エリア全体を効率良く保全することが出来ると考えこのプロジェクトは推進されました。

  


4回目の今回の活動は横須賀市の富浦海岸(富浦公園内)で実施しました。
この海岸は50mに満たないコンパクトな海岸ですが小規模な湾のような形状の遠浅の海岸です。ごみの漂着密度が高いのは海底に溜まったごみが強風時などに打ち上がり易いメカニズムがあるためだと推測されます。

今回もごみを48種類に分類・カウントする「調べるビーチクリーン」を実施しましたが破片・カケラ系のごみの割合が高く、大変な作業となりました。最後には恒例の10000ピースプロジェクト(1㎡のエリアのごみを取り切る活動)も実施しました。

▢実施日時:2023年7月16日(日) 10:00ー13:00
▢実施場所:富浦海岸(横須賀市)
▢参加者:4名
▢ごみ回収量:26袋(可燃/21袋、不燃/5袋 ※30L)、粗大ごみ10個
10000ピースプロジェクト/3ピース


▢活動の様子
とても天気が良い日で気温36℃の炎天下で活動しました!
京急線「三崎口駅」で電動アシスト自転車を借りて現場の冨浦公園に向かい、現地では熱中症に気を付けて帽子を被ったり、濡れたタオルを首に巻いたりといった対策や水分補給をこまめに取りつつ活動しました。かなりキツイ活動でしたが地元の方から冷たい飲み物の差し入れを頂いたりもしてやり切りました!

   

   

   

   

   

   


▢活動方法とごみのデータ
まずは感潮線上にライン状となっている木っ端と貝殻に混在しているごみを可燃と不燃に別けて取り出し、その後でごみを種類ごとに数えながらごみ袋に収めていきました。破片かけらが多く、木っ端の束をトングで崩しながらごみを取り出すのに1時間、ごみを種類ごとに袋に入れていくのに1時間半、最後に10000ピースプロジェクトも含め、ごみ袋の整理作業に30分、合計3時間の活動となりました。

ごみは全体的に海底に沈んでいたと思われるタイプのもので、1番多かったごみは空缶です。相当劣化した状態のものと真新しいものが混在していました。缶のフタ部分だけになったものも多くありましたがそれらは破片・かけらでカウントしています。2番目に多かったごみは衣類ですがこの分類の中には軍手とマスクが含まれています。なかでも軍手が一番多くて全135個中104個が軍手でした。同じ用途の履物も40個あり、2つを合わせると空缶に迫る数量となります。またグラフには表せていませんが散弾銃の薬莢が12個有りました。活動エリアが50mくらいであることを考慮するとかなり密度が高い状況で、近くの山地に銃の射撃場があるのか?など発生源がどこか気になります。

組成別のごみ袋の割合は可燃(プラ系)8割/不燃(プラ以外)2割でした。個数・容積比でいくとその通りですが、重量比でいくとこの割合はテレコになるものと推察されます。

   

   


これで今期の「あちこちビーチクリーン」は終了しました。4ヶ所でこの活動を実施しましたがビーチクリーン駅伝では取りきれなかったごみを綺麗にする事が出来て、各回爽快な気分を味わいました♪

月例で調べるビーチクリーンを実施している辻堂海岸をはじめ、湘南エリアのメジャーな海岸は、常日頃ボランティアにより綺麗な状態が維持されています。今回の4回の活動場所のうち2ヶ所は大きな河川の河口部で、ごみが川から海へ流れ出す流出ポイントです。また残りの2ヶ所は近くに河川は有りませんが強風等でごみが漂着し易いメカニズムのある海岸で、しかも普段ボランティア活動が行われていないポイントです。

今回のプロジェクトのようにごみの多い場所を抽出して活動することは神奈川県全体の海岸ごみを効率的に削対する対策として有効だと考えます。今年もまた10時-11月にビーチクリーン駅伝を実施して神奈川の150kmに渡る海岸をビーチクリーンして周りますが、その結果を踏まえて、また来期もこのあちこちビーチクリーンを是非実施したいと考えております。

皆さま、次回は一緒にガッツリごみ拾いしましょう^ ^/