快晴の5月5日、湘南深沢小学校にて、鎌倉子ども源平合戦が開かれました。
はて源平合戦とは何ぞや?
源氏と平家に分かれて行う、ちゃんばら合戦のことなんです。
子どもたちの健やかな育ちを祝う催しで、鎌倉もののふ隊が主催しています。
鎌倉もののふ隊には「鎌倉もののふクリーン隊」という支部(?)もあり、甲冑を着てクリーン活動を行っています。我が湘南クリーンエイドフォーラムにとって切っても切り離せない盟友です。
戦いのルールはいたって簡単。源平のそれぞれの敵将を倒せば勝ち。
ポリウレタンでできた刀と、マジックテープで腕に留めるカラーボール「いのち」が参加者に配られます。刀で「いのち」を叩き落としたら「討ち死に」です。それ以上、戦いに参加することはできません。
子ども源平合戦とは言え、お母さん、お父さんももちろん参加できます。
なんといってもルールが一切ない戦いです。子どもたちがいっせいに大人に斬りかかり(ウレタンなので叩かれてもさほどは痛くはないですが)、ボコボコにされたお母さんの「やめてええええ!」という悲惨な声が鳴り響くこともたびたび(笑)
当日の朝、湘南が誇るミュージシャン、「こーた&とまそん」さんがもののふの本拠地である「深沢砦」にやってきてくださいました。ラジオの生放送で源平合戦の宣伝をしてくださるのです。
「源平合戦の魅力とは何ですか?」お二人が聞いてきました。
戦いの禁止事項いっさいなし。子どもは思いっきり暴れられますし、普段は会社で仕事をしているお父さんも、子育てをしているお母さんも、大人の枠にとらわれず戦うことができること、かな?
日常では出さない「人間の戦闘本能」をむき出しにできる絶好の機会ですね。
さて現場の深沢小学校にはぞくぞく参加者が集まってきます。
こういったイベントで重要なのはなんといっても「受付」です。
参加してくださる方々を待たせることなく、スムーズに出迎えるのはなかなか難しいことですが、源平合戦では流れるように、参加者は刀といのちを受け取ることができました。
成功のコツは人海戦術!
まず門を入ったところに誘導者を1名、少し離れたところにまた誘導者を2名、受付には4名がスタンバイ。
刀と鉢巻を渡す係が4名。その他スタッフが随時、質問に答えたり、もののふのチラシを渡したり。
このくらいの人数を受付に配置しておけば、混乱なくイベントを開始することができるのだと良い教訓になりました(笑)
いよいよ合戦スタートです。
ほら貝が高らかに鳴り響き、赤と白の鉢巻をしめた軍団の、戦いの火ぶたが切って落とされました。
源平の大将は美しい兜をかぶり、陣後方に落ち着き払ってどっかりと座り・・・と言いたいところですが、作戦を子供たちに立てさせたり、切り込み隊から逃げまわったり・・・現代の大将は忙しいのです。
戦い方はもちろん子どもたちが考えます。
「大将の周りを10人くらいでまもろう!女子は集まって
「脚の早い子と大人が走っていって、敵の大将のいのちを落とそう!」
まあ活発に意見が出ること出ること。
子どもたちは真剣に戦い方を「自分」で考え、それを必死に他の子どもたちに伝えようとします。
すごく目が輝いていました。
合戦あるあるなのですが、「いのち」であるカラーボールを脇の下に挟みこみ、簡単には叩き落とせないようにする子ども(大人も)が必ずいます。
それを見つけた子どもたちはスタッフに口をとがらせて言いつけます。
「ずるい!」
でも大人はそれについて口出しは何もしません。
ルールは一切ない戦いですもの。
ただ、いのちを隠しながら戦うことを「どう思うか?」そして「自分はそれを真似したいか?」は問いかけるようにしています。
行動を決めるのは子どもたち自身なのです。
私たち大人が指示することではありません。
(とはいえ私は「いのち」を隠しながらやってきた子供に「卑怯なり!出会え!出会え!」と叫びながら、ボコボコにしてやりました。笑)
中には戦いの真剣さに泣きだす子どももいます。
怖いですよね。でも泣いたって逃げたっていいんです。
自分のやりたいようにすればいいんです。
人に言われたことをやるのでなく、「本能」と「自主性」に従って行動すること。
勝ったら喜び、負けたら口惜しがる。
人間の持つ当たり前の感情を、初夏の下溢れださせる。
それが子ども源平合戦です。
最終戦である子ども大将の一騎打ちで勝敗を決定します。
終了のほら貝がまたも鳴り響き、名残り惜しいですが、戦いは終了!
スタッフが鉢巻といのちと刀を回収します。
「楽しかった!」
「また来年も来る!」
子どもたちは口々にそう叫んで帰っていきました。暴れ足りないのか、飛び跳ねたり走り回ったり・・・まったく元気です。
戦いが終わったあと、トングを持って校庭をクリーンしましたが、ゴミを落としていった人はいませんでした。嬉しいことです。
毎年、子どもの日に鎌倉子ども源平合戦は開催されています。
大人も子どもも全身で愉しめる素敵なイベントです。
よろしければどうぞご参加をお待ちしています。
FIN